ハワイ生活のブログ

セキセイインコとハワイ暮らし。自然とアートが私の一生のテーマ。日本人アーティストOharuArtとして活動中。

キマユカナリアとクラウンフラワー

カピオラニ公園の片隅にクラウンフラワーが咲いていていました。
クラウンフラワーは葉や茎が折られたり破損されると分泌される乳白色の汁に有毒成分の強心配糖体が含まれていて、人間を含めて生物がこれを摂取すると消化器症状や皮膚の炎症などを起こします。

そのクラウンフラワーの木にキマユカナリアのつがいがとまっていて
その1羽がクラウンフラワーの枝をつついていました。


「毒、大丈夫なのかなぁ?枝についた虫を食べてるのかな?」


もう少し近づいてよく観察していると、2羽一緒に逃げてしまいました。

飛び立った後の枝をよく見ると、木の皮が剝がされて捲れていました。

このキマユカナリアは、クラウンフラワーの木の皮をクチバシでめくって、3,4本まとめて咥え、近くの木の茂みに入っていくのを繰り返していました。

状況から推測できることは、


「このキマユカナリアはクラウンフラワーの木の皮を巣材にしている。」


毒のある木をわざわざ巣材に選ぶなんて、不思議です。
でも、きっと何かメリット、例えば外敵が近づきにくいとか、があるのでしょう。


自然は不思議。自然の動物たちは人間の想像を超える力と知恵を持っています。




キマユカナリアはカナリアという名前がついていますが、カナリアとは別種。

木の実や種、昆虫を食べます。
写真はバニヤン・ツリーの赤い実を食べているキマユカナリア。

歩道を歩いていると、草の垂れた穂にとまっている姿がよく見られます。

目線を上げると松ぼっくりを小さくしたような実がなるトクサバモクマオウにも。


アリなどの小さな昆虫も食べているようです。



クラウンフラワーの毒を利用する生き物は他にもいます。
その代表的な生き物は、モナーク バタフライ(monarch butterfly)和名オオカバマダラ。

幼虫はクラウンフラワーの葉を食べ毒を体内に蓄え、成虫も持ち続け
鳥に襲われにくくなっているそうです。


しかし、ハワイに住むシリアカヒヨドリやコウラウンは、その毒へ耐性があるので
モナーク バタフライを襲って食べるそうです。


ハワイに住むキマユカナリアもクラウンフラワーの毒への耐性があるのかもね?


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